過去の日記

2006-05-18 [長年日記]

クイズです [java]

大したことはないクイズ。かつ悪い見本でもあるし。

Hoge hoge = null;
hoge.setSize(5);
int size = hoge.getSize();

を実行したが、NullPointerException が発生しなかった。これはどういう時か?
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答え
setSize, getSize メソッドは実は static メソッド(class method)だった。
解説
ピリオドの前が class 名ではなく変数だった場合は、変数に格納されているインスタンスとは関わりなく、変数宣言の class(つまりは"型")を以て、コンパイル時点に呼び出すべきメソッドが決まる。従って null であっても構わない。

無限論の教室 [book]

(結構追記したので昨日からエントリを移してきました)

無限論の教室 (講談社現代新書)

  • 作者: 野矢 茂樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売: 1998-09-18
  • ASIN: 4061494201
  • メディア: 新書
  • amazon.co.jp詳細へ

30ページあたりで読む気が無くなった。残りは速読っぽくぱらぱらとめくるだけにする。


さて、この本で結局何を主張したかったのだろうか? それが分からない。
カントールからゲーデルまでに至る、数学の話を展開してくれるのだけど、無限集合について「嫌な感じでしょう」などといって「可能無限」なる概念を導入する。
ゲーデルの不完全定理にまつわる(例えばブルーバックスのような)「初心者向け啓蒙書」のごとき内容に、「可能無限」なる考え方をくっつけただけ。
駄目じゃん。
「可能無限」なんてものを導入したいなら、「それを導入することで数学はどの様に変化するのか?」についてある程度考察をしてくれないと駄目なんじゃないか?


可能無限の世界では
π+π=2π
は成立するのか?
√2×√3=√6
はどうなる?
微分や積分は依然として元の通りに使えるのか? 使えないのか?
フーリエ級数展開とかは?


そんな疑問についての答え・解説はちらりとも出てこない(ように見えた)。
20060512.html#p02 にも書いたが「可能無限」という用語の導入の時点で、ミスリーディングを仕掛けている匂いがする。
結城さんの日記のコメントに"面白い"と書いた人に理由とか聞いてみたいなぁ、などと思うのだけど。


アインシュタインの功績を全否定したがる「ニセ科学」者が、原爆のエネルギーがどこからくるのかを全く説明してくれない、という図式に似てるなぁ、と思った。


可能無限にまつわる話は、

可能無限 最後に

が最後(じゃないけどまぁいいや)。