2005-11-01 朝霧, URL=アドレスという喩え [長年日記]
■πは超越数
……πが超越数であることの証明ってどんなだ? と突然気になったので、
を持ってきた。
無理数であることの証明でさえこんな長かったっけ、と思った。ここに引用する気がないぐらい長くて面倒。ただコラムに、1882年,リンデマンは,πも超越数であることを等式\(e^{i\pi}~=~-1\)
を用いて示した、とある。確かにこの本の範囲外だな……。
「オイラーの贈物」は、
の読書案内にも載っていた。うん、納得。これ一冊あると便利便利。
■URL=アドレスという喩え
一応はSEの端くれでもある私。http://www.hatena.ne.jp/ とwwwユーザエージェントのURL欄に入れて表示させるという行為が、
- hatena.ne.jpというネットワークのwwwというマシンを相手にするということ*1
- 通信手続*2にhttpを使うこと
- サーバのドキュメントルートの DirectoryIndex にあたる文書をリクエストすること
- そのレスポンスのcontent-typeヘッダにしたがって、あらかじめ決められた表示や、アプリケーションの起動やダウンロードをすること
という一連の手続き*3を、ユーザエージェントに要求しているのだという認識を持てる。
でも、上に書いたことがちんぷんかんぷんな人は、URLというものをどういう概念で捉えてるんだろう? と考えてみると、URLってのは要するに「アドレス」つまり「HPの住所」という、初心者向けのテキストに書いてあるであろう喩えをそのまんま、ずっと引きずっているのかなぁ、と想像した。
ネットを使用しているとたまにwwwがないURLがあります。wwwがあるのとないのでは、何がちがうのでしょうか?
http://www.hatena.ne.jp/1129261199
wwwを省いたドメインを入力した場合、wwwが補完されて表示されるサイト、蹴られてそんなサイトないよといわれるサイトがありますが、(例えば、http://www.tepco.co.jp/ → http://tepco.co.jp/)東京ガスなども同じように表示されないのは何か意味があるのでしょうか?
http://www.hatena.ne.jp/1130799504
こんな質問は、つまりその喩えから抜け出せない人――自分の手でネットワーク構成をするSEや、ネットワークプログラミングをするプログラマとかでないと、そりゃなかなか抜け出せないだろうと思う――なのだろうな、と思った。
それが喩えだということを認識していなければ、喩えの向う側に存在する本質に迫ることはとうていできないわけだ。
■朝霧 読書中
「幽霊でも見たような」とか「血の気の引いた」といった表現があるけど、その時の自分はそんな貌をしていたんじゃないかと、思う。
「走り来るもの」。
医者に行った帰りにちょっとおやつなどを食べながら、ベンチで読んでいた。
呈示されるは結末がないリドル・ストーリー。その最後の2センテンスを推理するというお話。円紫さんが回答を書いた紙を表にした時、ストーリーの筆者が解答を書いた紙を表にした時、そこに書いてあるのはわずか2つの文。けれど、それらを読んだら、ゾッとして、血の気が引いて、もうその場に座ってはいられなかった。
頭を切り換えたくて近くのヨドバシでLinuxの雑誌などを立ち読みして、ちょっと間をおいてから、帰りの地下鉄の中で続きを読んできた。