2006-03-27 [長年日記]
■ライアー・ゲーム ≠ 嘘つきのゲーム
題名のインパクトはあるけど、「嘘つきのゲーム」とはちょっと違うような。
「うまく嘘をついた者が勝つ」というよりは「嘘を見抜いた者が勝つ」ゲーム。見抜いた上でそれを上回る嘘(=勝つ手段)をつく必要はあるけれども、絶対的に必要なのは「嘘を見抜く」能力の方だと思った。
2巻の最後、小数決ゲーム*1で残り4人の状態で、最初に1票入れてしまうという手段。囚人のジレンマの変奏曲だな、と思った。
だけど、勝利に至る手段はあらかじめ仕掛けられた、「嘘」。
追記
「囚人のジレンマの変奏曲」と表現したけど、本質は全く違う。
囚人のジレンマは「系に属する全員が『系の最善』を目指して行動すれば『個の最善』を得られる、という論理的な状況にあるにも関わらず、人間の心理が必ずしもその論理的な最善の行動をとるとは限らない」と言い換えられる(あってるかな?*2)。
ライアー・ゲームはそもそも、全員が「個の最善」を目指すゲームなので、「系の最善」なんて要素を持ち出すこと自体無意味。
追記
ところがところが3巻になって「系の最善」が出てきたよ……。
↑の追記での論議は半端だったものの方向としては間違ってなかったな。とあとになって思う。
■鋼の錬金術師 13
あ、特典のトランプ、まだ見てないや。
本編は……もうちょっとテンポよく進んでも良さそうなのに? と思った。前巻が結構進展あったからちょっと緩めたか、それともシャオメイをもう少ししっかりと描きたかったか。