2007-10-03 [長年日記]
■15分間だけ有効な捨てメールアドレス
ということだと思う。多分。
タイトルを一瞬「捨てメアド」にしようかと思ったのだけど、それだときっと後から自分で検索できない(「そういうタイトルをつけるはずがない」と未来の自分は判断するだろうから)なと思い直した。
■Ruby に脆弱性
もう少し言葉を足してくれよ、と思ったり。
……証明書の中の"Common Name"フィールドをチェックしていない(か、あるいはチェックに問題がある?)ということか。
追記
man in the middle 攻撃を見逃す可能性がある、ってことだな。
■盗まれた街
そうかそうか! フィニイならばそういう結末を用意するのか!
1970年台版*1は、観たことがあるので展開や結末を知っている。
1950年台版の結末は、皮肉なことだけどそれが制作側の意図により変更させられたという trivial なメタ情報のおかげでよく知られている。私も知っていた。
でフィニイの小説を読む(嗚呼、再映画化万歳。といっても新しい映画を観に行くことはないだろうけど)。
読んでいる側は展開なんかを判っているわけで、1/3ぐらい読んだあたりでじわじわと主人公を取り巻く状況が明らかになってきてキリキリと締めつけられるような感じに襲われる。それは言い過ぎだとしても、思っていたよりも展開が早くてそのあたりで主人公は"やつら"を見つけている。
逆算してみるとなんか早すぎるような気がした。となると、ここから中だるみするんじゃないかとか考えていたら、全然そんなことなかった。
中盤をちょっと過ぎたところでさっさと街から抜け出してしまうなんていう展開で、え? と思ったがそのあとの主人公たちの行動に驚く。
でも、主人公たちの心理は解る。解ってしまう。
それが怖い。
医者であり、それゆえに科学者でもある主人公はその"いかにも理性の人"的なバックボーンとはうらはらに、行動や感じ方は案外感傷的で、感情的。
フィニイらしい。
今回の新装版にあてて書かれた解説に、
つまり,『盗まれた街』は侵略テーマSFという他のフィニイ作品とはいささか異なる風貌を備えた作品ではありますが、その内部に流れる血は間違いなく暖かなジャック・フィニイならではのものなのです。
とあるが、本当に頷ける。
(それぞれの映画版の)ペシミスティックなアンハッピー・エンディングも魅惑的ではあるし、この展開からハッピーエンドっていうのもちょっと無理があるだろ、と思う。けれど、それでも、フィニイの他の作品に触れたあとならば「そうだよね。フィニイならばこうするよね」と思える、そんなメロウでハッピー(本当か?)なエンディングだった。
この本を読んだのが、他の短編をいくつか読んだあとで本当によかった。
そうでなければ「なんでこんなエンディング?」と思っていただろうなぁ。
*1 映画の話です。