2006-10-27 Google のUI は OK/キャンセルを訊いてこない, Firefox2 にしたらブックマークが消えてしまった, iPod->Folder, XMLのコメントの話, ソフトバンク携帯電話持ち帰り0円の真実 [長年日記]
■Google のUI は OK/キャンセルを訊いてこない
Googleの Personalized Home や Gmail を使っていると、何か操作をした時にOK/キャンセルの選択を求められることが実に少ないことに気がつく。
その代わりに、自分がした操作によって変化した部分にメッセージが現れる。そして操作を取り消す手段がそこに存在している。
これはいい。
まず、操作の小気味の良さがある。わずらわしくない。
また確認を求められる圧迫感がない。一応本職はSEである私でも予想外のダイアログには一瞬驚いてしまう。まして初心者ならなおさらだろう。
何より、初めて見る確認ダイアログというのは「その選択肢がどういう変化を生むのか?」ということに対しての判断を、「変化する」前に求められているわけだ。Google の UI にはそういう難しさがない。変化した後に、元に戻すという選択肢を提供しているのだから。
その機能の技術的な下地が、Webベースにある。
今までの(WindowsOS的な)インターフェースではなかなか難しい。RADな環境*1を使ってみると判るが、インターフェースのある領域――例えばエディットコントロール――が消えた時にそこに代わりにテキストと元に戻すためのボタンを出す、というのは結構骨が折れる。Delphi なら標準のコントロールの代わりになるその様な機能を持ったものをコンポーネントとして開発したくなるところだ(VBはどうだか知らない)。
Webベース――といっても HTML, CSS, Javascript であって HTTP はあまり関係ないのだろうけど――では(比較的)楽に実装できる。
そして、そのようなインタフェースに慣れつつある自分に、ふと気がつく。
■Firefox2 にしたらブックマークが消えてしまった人へ
解決法、らしい。
- 一度アンインストールして、インストールフォルダ(Windows なら C:\Program Files\Mozilla Firefox\ がデフォルト)をきれいに消して、もう一度インストールする。
- もう一度インストールしてカスタムインストールを選んで別のフォルダにインストールしなさい。
のどちらか、と書いてあるようだ。
設定などはユーザアカウントのフォルダ(Windows なら C:\Documents and Settings\(user名)\Application Data\Mozilla\Firefox)にあるからインストールフォルダを消しても心配要らないよ、ということだな。
■XMLのコメントで注意すること
XMLのコメントに--があると、エラーとなる。なんで!?
昼間のメモ:これはXMLの仕様なのか!?
コメント終わりは --> じゃないのか?
仕様です。
For compatibility, the string "--" (double-hyphen) must not occur within comments.
Extensible Markup Language (XML) 1.0
「互換性のために、二重のハイフンはコメントの中に書けない」となっています。
なにとの互換性かというと、HTML との互換性です。
HTMLの仕様書をよく読んでみます。
White space is not permitted between the markup declaration open delimiter("<!") and the comment open delimiter ("--"), but is permitted between the comment close delimiter ("--") and the markup declaration close delimiter (">").
On SGML and HTML
"<!"がマークアップの始まりを表します。
"--"がコメントの開始を表します。そしてマークアップの開始とコメントの開始の間に空白を入れてはいけません。
次の"--"が
">"がマークアップの終わりを表します。コメントの終了の"--"と">"の間の空白は許されます。
ということです。
解釈次第では、
<!--ここはコメント--ここはコメントではない>
と書いたら、
ここはコメントではない
と表示するのがHTMLの正しい仕様だとも言えます*2。数あるHTML ユーザエージェントの実装は、ほぼそうなっていないわけですが。"<!--"がコメント開始で"-->"がコメントの終了というのは、実装がそうだからという理由で広まった知識なわけです。
XMLは「広く伝わっている方を仕様にしました、でも互換性のためにコメントの中に"--"を入れてはいけません」ということなのでしょう、きっと。
via
■ソフトバンク携帯電話持ち帰り0円の真実
は一体どこにあるのか? という話。
意外にも、
今日ソフトバンクが「新規・機種変更ともに端末全機種0円」を発表しましたが、新スーパーボーナスの「端末価格1万500円引き」はどうなるのでしょうか?
http://q.hatena.ne.jp/1161834526
にフォローのコメントなどが無かったので実際に店頭で聞いてみた。
要点は、
- 新スーパーボーナスを適用した上で分割払いじゃなく現金一括払いができるのか?
- その場合に新スーパーボーナスにある店頭支払い価格からの10,500円割引が実際に適用されるのか?
の2つ。
店頭にでていたお姉さんはすぐに答えられずにバックヤードに。
で、返ってきた答えは、
- 今は分割払いのみで現金一括は受け付けていない
- 他店でもほとんどがそうだろう
- もし現金一括を受け付けている店があれば10,500円割り引きされるだろう
ということ。
もしもすべての店が分割払いのみしか受付いていないのならば、今回の携帯電話持ち帰り0円は、
- 現金一括払いという選択肢をなくして頭金0円無利子24回払いを客に押しつける
- 結果、新スーパーボーナスにあった(ソフトバンクのサイトにまだ書いてある)10,500円OFFという客のメリットを取り上げている
- 新スーパーボーナスにある24回分の割り引きは元々は(現金一括払いという選択肢があるなら、という意味で)基本料金から割り引きされるイメージだった*3。それを携帯電話の値段から割り引きになるかの様に広告のイメージを操作している
ということになるのでは?
現金一括を受け付けている店って、本当にあるのかな……。
追記
オンラインショップでカード一括払いができるのを確認した。
が、画面を進めていっても新スーパーボーナスの10,500円割り引きがあるのかどうかは確認できず……(「店頭価格から」の割り引きだからオンラインショップはそもそも範囲外か?)。