過去の日記

2007-04-15 [長年日記]

毎年桜を観に行ってたけど [徒然]

子供の体調はよくないし、雨も降ってるし。
今年はなしかな。

パラケルススの娘 6 [novel]

パラケルススの娘 6 (MF文庫J)

  • 作者: 五代 ゆう
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売: 2007-03
  • ASIN: 4840118000
  • メディア: 文庫
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ちょっと息抜きの連作短編。

活字のない印刷屋 [book]

活字のない印刷屋―デジタルとITと

  • 作者: 中西 秀彦
  • 出版社/メーカー: 印刷学会出版部
  • 発売: 2006-09
  • ASIN: 4870851857
  • メディア: 単行本
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サブタイトルの通り、ITによって「活字」が消えたあとの印刷屋の話。
雑誌連載エッセイをまとめた本。
各論についてもう少し踏み込んでほしいな、というところで次の話題に移るのが残念。
このような"エッセイをまとめた本"に共通の欠点であって、この本の欠点ではない。


IT側にいる者としては「活字のない印刷屋」という題から、「活版の時代」から「DTP+デジタル出力の時代」の2極を想像してしまったのだけど、その間に「電算写植の時代」があったことを初めて知った。
1980年あたりから2003年まで「そこにあった」のに知らなかったわけだ(この終わりの年はこの本に依る)。
デジタル出力といっても、デジタルオンデマンド(これはつまり"すごいプリンタ"である)とオフセット印刷のデジタル製版の2つが別物だとか、まぁ知らないことだらけである。当たり前ではあるが。

そうは言っても、SEとしてIT業界側にいる身としては、その移り変わりの様は決して無関係ではないわけで。
ホストコンピュータからサーバクライアント方式への移り変わり。
パソコン通信からインターネットへの移り変わり。
そんな話題は馴染みのものだ。

エッセイなので、ここがためになる、とかそういう類の論評は無用であろう。
ITという括りでいうと、"提供する側"からの視点ではなくて"提供される"側からの視点の、それも個人レベルではなくて"会社"や"業界"の視点からのエッセイ自体珍しく*1、その点で興味深く読んだ。

この本、アルファベット頭文字略語がばんばんでてくるが、IT業界のものだけじゃなくて印刷業界のものもたくさん。
おかげでそのような言葉がでてくるたびに注釈を参照する自分に苦笑。
なるほど「(コンピュータの本って)訳が分からない略語ばかり出てくる」と言う人たちの気持ちがよく判った。

ロボット工学三原則 [novel]

ロボット三原則を、ロボットが守らなければならない、ロボットに教えておかなければならない規則という誤用はよく見ますが(つか、そう思ってましたよ、ハハハ)、陽電子頭脳とやらを使うと数学上の都合でロボットは三原則を破れないのだそうです。ですからむしろ物理的制約に近いですね。

Note - 晴

この文の冒頭だけ「ロボット工学三原則」じゃなくて「ロボット三原則」なのはわざとでしょうか。
だとしたら慧眼です。
「ロボット三原則」と憶えてしまった人ほど、この誤用をしやすいと、私は想像します。


しかし、「ロボット三原則」ははてなのキーワードになっていて、「ロボット工学三原則」の方はキーワードになっていないのか。


われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)

  • 作者: アイザック・アシモフ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売: 2004-08-06
  • ASIN: 4150114854
  • メディア: 文庫
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*1 私の無知かもしれない。