2005-08-22 津波の話 舞-HiME フェイズIV を見たぞ [長年日記]
■津波の警報無視する海水客 このエントリには嘘が混じっているのでご注意を
両市などによると、多くの住民が自主的に避難したが、石巻市の海岸では海で遊んでいた家族連れの中に避難に応じない海水浴客がいた。
asahi.com: 津波避難指示、無視の海水浴客も 宮城県沖地震?-?宮城県沖地震
波のスピードが新幹線ぐらいで、浜から見える沖の水平線が4kmぐらいしかない、というぐらいの基本知識を入れておくべきだと思うんだけど。
もし仮に津波が来るのが視認できたとして、見えてから浜まで到達するのにどのぐらい時間がかかるか計算してみよう、という感じ。
ちょうどその時間日本海側の浜にいたけど、ちゃんと放送があった。
1回目が「海から上がってください」で、2回目が「震源地が判って津波の心配はありません」だった。
どこが嘘かとというと、↓下の方のエントリに書いた。
■ハチクロ
8巻に理花さんの実家(の跡)がでてきて、回想で原田さんが「自分を泣かせたヤツ("父親"のルビ)のために泣くな」って言っていたけど、そういや前にも原田さんに「半分勘当組」って言われてたっけなー、と思い出した。
2巻だった。
■PHASE IV を見た
長年見たかった映画がやっと手に入ったー。で、早速見てみた。
邦題がちょっとあれなので、原題の"PHASE IV"で押し通したい。
1973年公開の映画か。生まれた年じゃん。
磁気テープ,プロッタ,パンチカード,タイプライター。1970年台の映画だー。
高速度撮影や低速度撮影の使い方なんかも1970年台っぽい。
PHASE I と画面に出て蟻が高い知能と種として統一された意思を持ったことを暗示する。PHASE II,PHASE IIIと2人の生物学者 vs 蟻の──これは冗談ではなくて──"知能戦"が展開する。
登場人物は少ないけど、2人の生物学者で性格や立場が対照的に描かれていたりとかして、結構目を引きつけられる(ただ若干ステロタイプが鼻につく)。
なによりも蟻の演技(?)が見事。ストップモーションで写した作り物もあるのだろうか? 正直言って見分けがつかない。(追記:SF映画解題本を読んでみると基本的には全部本物の蟻で撮影したみたい。)
リン・フレデリック(ヒロイン)ってもっと若い役者、というかてっきり子役なんだとばかり思っていたけど、違った。それでも、確かにかわいい。
昇る太陽をバックにして PHASE IV という文字が出てきて終わる。昇る太陽が、人間という種が没落し蟻による新しい世界を暗示させている。そして、PHASE IV というのはその段階に至ったということを示しているわけだ。
む。ということは、この映画って全編がアバンタイトルなのね。
■津波の警報無視する海水客 どこが嘘かというと
津波のスピードが新幹線ぐらいで
prima materia diary
の部分が嘘。
津波のスピードは海底が浅くなるほど遅くなる。沖では確かに新幹線以上、ちょっとしたジェット機に匹敵するのスピードだけど、海岸線に届くころには人が地上を走るぐらいのスピードになっている。
とはいっても、津波が来ていることに気が付いた時にまだ海の中にいたりすると、とうてい逃げられないのは確か。
1mぐらいの津波が押し寄せたとしよう。
1mぐらいの高さの波ならたいしたことはないと思うかもしれないが、津波の波長は半端ではなくてその後ろに何kmも続く波なのだ。
幅1mほどの所に高さ1m,奥行き数kmの波が人が歩くぐらいのスピードで押し寄せるということは、さてどれほどの力があるでしょうか?
ということを想像してみよう、という方向の記事を出してくれないと津波の怖さは伝わらないと思うのだ。
1mの津波がどのぐらいの力を持っているか、想像してみたら↓のページの最後の章「5 家屋の被害」の写真を見てみよう。
どうだっただろうか?
追記
1kmプール、つまり25mプールを40個ならべたようなものを想像する。水は水門でせき止められている。あなたは水門の前に立っている。水門が開かれる。
水が完全に外に出されるまで、あなたは立ったままこらえることができるだろうか?*1
この辺に動画がある。
水がどんどん流れ込んできて一向に引かない様子がよくわかる。
追記
今だと、
とかがいいか。
参考資料
*1 この例では位置エネルギーしか考えていないので、実際の津波とはまち違うけど。