2008-02-19 [長年日記]
■Wordpressを安全に使うTips and Hacks
Wordpressでページを構築した時に参照した、前に同じテーマのページがあるはずなのだけど見つからず……。一緒に書いておきたかったのに。
いちおう頭が悪い訳を載せておく。
1)見られて困るページはサーチエンジンのクローラから排除せよ
robots.txt への追加と、サーチフォームの改修。
2)pluginsフォルダにダミーのindex.htmlを置いておいてインストールされているプラグインを明らかにするな
サイトを見ていれば、公開的なプラグインは判るだろうけど、全部晒すことはないぞ、と。
3)バージョン番号を削除せよ
これには個人的には賛同しない。というか、手間なだけで無意味だと思う。
4)wp-adminフォルダを守れ
IPアドレス、ベーシック認証(に限らないんだろうけどそんな手段)でフィルタリング。Login Lockdown plugin でログインを試みたアドレスのログ採取。
5)アップデートしろ
プラグインのページなどは Feed Reader を駆使してアップデートをフォローしろ、と書いてある。
私が前に見たページには、プラグインのアップデートをフォローアップするためのプラグイン、が紹介されていたはず。
6)定期的にバックアップしろ
いや、Wordpress と関係ないし。でも大切。
7)Wordpress を最新にアップデートしろ
これは、admin ページにアラートが上がってくるのを無視するな、ってことだよね。
8)FTP はSSH を使え
これも Wordpress と関係ないし。
9)wp-config.php について心配するのを止める
直訳風なのは、キューブリックの映画っぽく。
wp-config.php へのアクセスをブロックする書き方。
番号付け忘れ?)パスワードは堅固なものを使え
これも基本だけど。
■Wiki vs ナレッジマネジメント
のまとめ記事だと思ったら……。
ハブ記事*1だった。
Bad or Anti-Patterns が面白いかな。
- Do-It-All
- Over Organizer
- Wiki Troll
- Sand Box
- Manager Lockdown
- Too Much Structure
■音律と音階の科学 中断
ここはぜひ「音律と音階の数学」という題にして欲しかった。でもそうするとやっぱり売上に影響するのだろうか?
まだ途中だけど中断。一息ついて、そのうち続きを読むことにする。
裏表紙のアオリ文句はこう。
ドレミ……は、まずピタゴラスが決めた!
ある音がある。とりあえず単一の周波数の音としよう(これは音叉とかコンピュータでないと作れない)。
その倍の周波数の音と重ね合わせると気持ちよく響く。この「気持ちよく響く」がなかなか定義が難しい、と本書に書いてあったがここでは気にしないで進む。
実は倍の周波数の音というのは、1オクターブの上の音だ。
ドと1オクターブの上のドを重ね合わせると心地よく響くってのは、なんか当たり前ということでいいよね?
3倍、4倍でも同じ。2オクターブ上の音、3オクターブ上の音だ。
問題は、ある音と、倍の周波数の音の間に、どの様にして音の集合を作るか? ということ。
それを「音律」という。
今の音楽では、ドレミファソラシの7音と、5種類の半音と、12音で1オクターブの音律を使っている。
これが平均律。
この大元を作ったのがピタゴラス。
どうやって作ったか?
単純に12で割って間を取った?
そんなわけはない。
「基本となるある周波数」をとりあえず200とする。1オクターブ上の音は2倍だったので400になる。その差は200。
さらにその1オクターブ上の音は800になるので、差は400。
200を12で割ったものと、400を12で割ったもの。
これがきれいに並ぶわけはない。
きれいな等比数列にするためには12乗根を取ることになる。
いや待て待て。なぜ12である必要があるんだろう……?
その答えが「単純な整数比の音を重ね合わせると心地よく響く」である。
比が、1:2, 1:3 だと心地よく響いた。片方が1だと単にオクターブが違うだけだから、次に「単純な」整数比を考える。
それが、2:3。
周波数を3倍にして2で割る。これが第2音。
第2音は\(\frac{3}{2}\)
であった。これをさらに3倍して2で割る。\(\frac{3}{2}\times3\times\frac{1}{2}=\frac{9}{4}\)
となる。これはいけない。比が2より大きいから、これでは1オクターブ上の音(以下「倍音」と書くよ)よりも高い音になってしまう。
したがってまた2で割る。
\(\frac{3}{2}\times3\times\frac{1}{2^2}=\frac{9}{8}\)
これが第3音になる。
第4音は\(\frac{3^2}{2^3}\times3\times\frac{1}{2}=\frac{3^3}{2^4}\)
第5音は\(\frac{3^3}{2^4}\times3\times\frac{1}{2^2}=\frac{3^4}{2^6}\)
こんな感じで、2と3の比で、倍音よりも低くなるように周波数を取っていくことを繰り返す。(p36)
でてくる数は\(\frac{3^m}{2^n}\)
の形になる。
これを繰り返していった時に、1オクターブ上の音に出会ったなら「繰り返し」を打ち切れることになる。
が、
(p37)
しかし、数学好きの読者はもう気がついていると思うが、実は 2 と 3 はどちらも素数だから、
\(\frac{3^m}{2^n}=2\)
となる\(m,n\) のペアが存在しない。
ただし、「およそ2になるペア」は存在する。(略)
\(\frac{3^{12}}{2^{18}}=2.02729\)
である。ピタゴラスはこれを2と見なし、3のべき乗を作る手順を12で打ち切った。
これが、1オクターブにある音が12であることの源泉である。
しかしピタゴラスの音律にも色々と問題はあった。それを解消するべく純正律があらわれ、ミーントーン(中全音律)があらわれ……。
今の平均律へと繋がるのである。
というのが、本書のだいたい1/4ほど(第2章と第3章あたり)をざっと説明したもの。
目次を紹介しよう。
第1章 楽器にドレミ……を視る ドレミに触れる
第2章 ドレミ……はピタゴラスから始まった
第3章 永久に閉じない環をめぐって
第4章 なぜドレミ……が好き?
第5章 「起立」「礼」のハーモニー
第6章 民族音楽に理屈を付ければ
第7章 楽器が作る音律
第8章 音律の冒険
最初に、ぜひ「音律と音階の数学」という題にして欲しかった、と書いたのは、理屈づけに関してはほぼ数学が表にでてくるだからだ。
2倍の周波数の音を「1オクターブ上」と認識し、等比数列(に近い間隔)の周波数を音律と認識する。これは
p38
人間は音楽を「対数」で感じている
からである。
周波数の解析にはフーリエ変換がでてきたりする。
こと「周波数」を巡る話には算数では足りない。数学が必要なんである。
で音楽がでてくるのも、ちゃんとその奥には理由がある。
だからこそ「音律と音階の数学」という題にして欲しかった、のだ。
*1 リンク集といってもいいけど、なんとなく。