2007-08-29 [長年日記]
■色々
封印映像を気にするぐらいなのでこういう本にも興味がある。
気になる。
本そのものよりも、「各学校の先生たちは自分で考えないでこういう本を読んで決めるのだろう?」ということの方が気になる。
一応本屋でチェックしとこう。
……シリーズの1は?
■戦争学 読了
望外に面白い本だった。
しかし「戦争学」とは第一印象で損をしそうな題名だ。
一読して内容から容易に想像する題名は「戦術史」だろう。でもそれでは興味を惹かないし筆者の意図からも外れる。
……その"筆者の意図"を書こうと思ったのだけど、どうもうまく書けないな。
咀嚼できていないからだろうし、実のところ"考えたくない"ことでもあるのだろう。
しかし、
p18
世界の人々は考えたくないことを考えている
のだ。
知ることをやめるのは簡単だが、戦術も戦闘教義も知らなくして戦略を考えることはできない。他国の戦略を分析することもできない、ということか。
一つだけ。
p159
日本のリーダーたち(民間企業の社長、役員を含めて)は権限に固執するが、責任を分散するのが好きだ。そして彼らは義務を語ることから逃げて回る。義務は実行しなければならず、誰にも転嫁出来ないからだ。
権限が委譲されなければ下の者、中間管理職は何もできないよね。ということを"戦争の歴史"は語る。
■謎物語 読了
ミステリは好きだけど、ミステリについて語ったことはない。
そのような話に付きあってくれそうな人間は周りにいないし――ただ一人だけ思い当たる人物は住むところが遠く違う――、語れるほど読んでいない。
語れるほど読んでいないという事実をとことんまで思い知らされる本で、そして、ミステリについて語ること、語られたことはなんと面白いのだろう! と思わせてくれる本。
p156
しかし評論となれば、読んだところで、まず自分では見えなかろうというところを見せてもらいたい。教えてもらいたい。
とある。
「まず自分では見えなかろうというところ」が満載なわけで、そこが面白かった。
■ハッカーと画家 読了(?)
各章を順不同で読んだので(?)をつけおこうっと。読了したつもりではいる。
原著が書かれてから3年経っている。いくつかの事柄は今はもう古い。
しかし、そこに付随する考察は今も通用するだろうし、いくつかの予想は正しかったのだと判断できるものが多数ある。
素晴らしい。
今からでも遅くない! この本はすごい! 読む価値あるよ!
と本を貸してくれた人に言っておこう。そして自分でも買おうかな、とも思う。