2007-08-06 [長年日記]
■親子で本を読む
夏休みに『同じ本を親子で読み、読み終えたら感想を話し合ってみてください。』との課題が出ました。
自分だけが読む本じゃなくて、娘も読む本ですので、難しいです。
http://q.hatena.ne.jp/1185455969
書きたいことがあったのだけど、回答は控えてそのまま忘却していた。
今更だけど書いておこう。
だ。
p166
ドラッグ問題について、良い情報も悪い情報も隠すことなく、また、偽りなく子どもたちに教えることだけが、ドラッグで引き起こされる悲劇を最小限にする、というぼくの考えに揺るぎはない。ドラッグ問題は「嘘も方便」ですますことのできる領域ではない。
著しく情報が制限されていて、問題に直面したときにどう行動するべきなのか、誰も教えてくれない領域だから。
それ以外の問題ならば頼りになるかもしれない人たちも、こと薬物に関しては同様に情報が制限されていたりして、正しい判断ができないかもしれない。
もっと言うならば、助けを求めている側が望む対応と、社会的に正しい対応が異なってしまう、という問題もある。
p134〜5
身近な友達や教師は、ドラッグ問題ではあてにならないかもしれない。(略)ドラッグを止めたいと思い切って相談したのに、相談した教師から「ヤク中」というレッテルを張られ、ひどく叱責されたひとをぼくは知っている。
警察や教育委員会に連絡されることもある(そうしないと教師自身が咎められるからだ)。教師がたとえ人格的、学問的に優れたひとであり、人間としては信頼できても、ことドラッグに関してあまり期待できないのは、彼らがドラッグ問題に関して、バイアスのかかった情報しかもっていないこと、そうした問題を扱ったことがなく、経験不足なこと、そして、違法行為を関係機関に通報しなければならない立場にいるからである。
きみが、なんらかのドラッグの依存症で苦しんでいるなら、こころの病気を扱う、病院の精神科や心療内科を受診することも大切だ。
物語などよりも、こんなものを読んでもよいんじゃないかと思ったけど、内容が内容だけにナイーヴな*1人にはお奨めするのもなんだし……。
ま、親が先に読む必要はありそうだけど。
あぁ、
みたいな本も面白いかも。
■スーパーコンピューターを20万円で創る 読了
出版された直後に買ったんだよな。
読み始めたらこれが面白くて、一息に読み終えてしまった。
文中、「ゼロから一を作り出す研究」と「一から十を作り出す研究」と、研究には大きくわけて2つのタイプがある、と出てくる。
前者に立ち会える人は、能力においても機会においても希有だと思う。そんな人の体験談は、いつだって面白い。それって人間の性なんじゃないかとすら、思う。
それはそうと、「栄光なき天才たち」の原作者の方ですか。
もちろんタイトルはずっと前から知っているし、興味もある。
でも不思議と読む機会がない。どうにも縁がない。
この本を読んだことで縁ができるといいな。
*1 ナイーヴの意味を調べてみるべし。