2008-10-22 [長年日記]
■実数はほとんどすべてが超越数
だということは本か何かでちらっと目にしたことはあるけれど、今月号の数学セミナーでちゃんと説明されていた。
なんのことはない。
代数的数は可算無限個しかない
というわけだ。
n次の方程式はたかだかn個の実数解しか持たない。
n次の方程式はn個の整数係数を持つがこの組み合わせはたかだか可算無限個しかない。
方程式の次元数もたかだか可算無限個。
よって、代数的数もたかだか可算無限個しかないわけ。
実数全体は非可算集合なのでこれを称して「実数はほとんどすべてが超越数」なのだ。
おまけ
可算無限集合を可算無限個用意しても全体が可算無限になるのは、カントールが、有理数の集合が可算無限になることを証明した時と同じ手を使えばいい。
http://blog.quintia.net/20050629.html#p01
http://blog.quintia.net/20060614.html#p06
あたりで。