過去の日記

2006-08-27 「○○の鉄則」は当たり前のことが当たり前に書かれているのが当たり前 [長年日記]

ワックスワーク……ではないのね [movie]

蝋人形の館 [DVD]

  • 監督: ジャウマ・コレット=セラ
  • 出演: エリシャ・カスバート,チャド・マイケル・マーレイ,パリス・ヒルトン,ジョン・エイブラハムズ,ブライアン・バン・ホルト
  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • ASIN: B000HCPUWO
  • 発売: 2006-10-06
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ストーリーを見て、ワックスワークのリメイク? でも元映画の知名度が低いからスルー?*1 とか思ったのだけど、違ったらしい。
んー。観てみようか、さて。


ワックス・ワーク - goo 映画

キャッチーなタイトル [気になる本]

「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか―弁護士が教える論理的な話し方の技術

  • 作者: 谷原 誠
  • 出版社/メーカー: あさ出版
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「○○の鉄則」は当たり前のことが当たり前に書かれているのが当たり前 [etc]

「○○の鉄則」という文章が、雑誌や Web やあるいは個人の blog でも書かれたりする。
さて「○○の鉄則」が本当に○○の「鉄則」であるならば、当たり前のことが当たり前に書かれているはずだ。
「鉄則」と銘打っている以上、読んでみたら「なんだ当たり前のことしか書かれていないじゃないか」となって当たり前のはずなのだ。
それが、書いた側にとっても読んだ側にとってもベストの状態なんじゃないか?
だって、「鉄則」なんだもの。


ところがはてなの人気エントリなどを見ていると「○○の鉄則」なんていう記事が人気を博していたりする。
なぜだろう?
1つは、間違いだらけの、つまりはツッコミどころ満載の鉄則だった、というのも考えられる。けどそれは置いておこう。
他に考えられるのは、「○○」がまだ未成熟な分野で、「鉄則」の前に「とりあえず今の時点での」が隠れている場合。
「鉄則」が人気を博する様な分野は、人気があるだけに実は未成熟な、最先端に近い領域の方が多いんじゃないか? まだ「鉄則」なんて言えるほど成熟していないけど「鉄則」と銘打つことで目を引くことができると、そういうことじゃないか?


というわけで、私はそういうエントリに目を通すことはほとんど無い。
「鉄則」なんてものが考えられるほど、成熟した分野だと思えることは少ないのだ。
それに本当に「鉄則」なのだとしたら、「なんだ当たり前のことしか書かれていないじゃないか」という評価になりがちなわけで、そんな評価を得るために「鉄則」を書く人なんてほとんどいないんだ*2
そしてもう一つ。それが本当に「鉄則」であるならば、自分の体験からそこに辿り着いているべきで、つまり「鉄則」を読むときは「再確認」のフェイズの方が良いはずだから。自分がよく理解していない領域の「鉄則」を、「理解するために」読むなんて愚行じゃないかと、そう思うから。

*1 「羊たちの沈黙」は「レッド・ドラゴン」の続編にあたる小説の映画化で、かつ以前に「レッド・ドラゴン」が映画化されているわけだけど、「レッド・ドラゴン」の知名度がないからその辺は宣伝されなかった。そういうこと。

*2 でも全くいないわけじゃない。「○○の鉄則」と銘打った本を読んだ時に「当たり前のことしか書かれていない」と思って、でも考えてみたらそれで当然なんだと、そう気付かされた。