2006-08-05 それを読んだ人が同じ思考へ辿り着くには何倍ものイマジネーションが必要, 大戦略秘話〜著作権の教育 [長年日記]
■tactics 8
読んできたんだった。
前の巻の話とかすっかり忘れてた。でも本編少ないし、いいか。
「おん きりきやら はらはら ふたらん ばそつ そわか」の真言は確かに九字を解く時の真言だけど(「帝都物語―凍結 (Kadokawa comics A―藤原カムイコレクション)(藤原 カムイ/荒俣 宏)」で加藤が使っている。「戦国霊異伝 (fukkan.com)」あたりにも記述あり)、相手の九字への対抗手段としても使えるのか? これは知らなかった*1。
この主人公の設定ってどんなだっけ?
なんで九字なんて使ってるんだ?
とか、後になってから、思った。
そのうち読み返さなきゃならない……かな。
■冴え渡るカン
あのですね、昨日ですね、無性に気になって家事や子供の相手の合間にですね、1〜3巻を読んでいたんですよ。
で、今日本屋に行ったら、
が棚に並んでいるわけですよ。
で、心の中で叫びましたね。
そういうことか!
ってね。
■それを読んだ人が同じ思考へ辿り着くには何倍ものイマジネーションが必要
論文というのは、書きたいことが既に頭の中に明確にある。しかし、実際には、すべてを説明するだけの時間もスペースもない。だから、ほんの一部をダイジェストで書くしかない。思考の100分の1くらいが文章になる。それを読んだ人が、同じ思考へ辿り着くには100倍にするイマジネーションが必要だろう。
MORI LOG ACADEMY: 頭のギア
プログラムも、書き上がった「最終的なソース」には、そこまでに思考した内容の何分の一かしか入っていないように思う。
あるいは、トライアンドエラーの過程が抜け落ちている、という単純な事実の指摘でもいい。
いやもちろん、どんなものだろうと、人の思考を丸々アウトプットすることができない以上抜け落ちる部分は確実にあるわけだが。
思考のほんの一部分をアウトプットして、でもそれだけで他人に同じ思考をトレースさせる、トレーさせることができる、というのはすごく貴重で重要なスキルなんだろうな。
■大戦略秘話〜著作権の教育
面白く読めた。最後の第9話が2000年ということで続きはもうないものと思われる。それがちょっと残念。
システムソフトは、コンピュータソフトウェアの著作権の啓蒙活動をしているACCSという社団法人の理事を務めているが、その活動の一環として小学生などに著作権の大切さを教えるときに、よく使われる事例がある。それは「例えば君たちが苦労して書いた宿題の作文があるとします。それを他の誰かに無断で丸写しをされた場合に、どう感じますか?」と問いかけるのである。これで大半の子供たちは、納得し始めるそうである。悪いことだ、と頭ごなしにいうのではなくて、イヤでしょう、というアプローチをするのである。
「超シミュレーションゲーム誕生」 第8話
ここを読んで「あっ!」と思った。
これは、「無断リンク禁止」に関わる問題の根本がここにある、と思っていたことそのものだ。
これだけじゃ――インターネットへの参加障壁が低くなった今の時代では――足りないのだ。
その作文を誰でも読むことができるところに公開したならば、それを読んだ誰かはその作文を引用することができる。
一緒に、そのことをセットで教えないと駄目なんだと、そう思う。
(引用)
著作権法
第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
忘れてた。
でした。
*1 もっとも、知っている方もどうかと思うが。