過去の日記

2006-08-07 [長年日記]

昨日は七夕祭り

の初日だった。パレードやら見てきたので体力消耗。

日本はすでに"唯一の被爆国"ではない [book][comic][気になる本]

という旨の言葉が、

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

  • 作者: こうの 史代
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売: 2004-10-12
  • ASIN: 4575297445
  • メディア: コミック
  • amazon.co.jp詳細へ

の後書きに書いてあったと記憶している。


ヒバクシャになったイラク帰還兵―劣化ウラン弾の被害を告発する

  • 作者: 佐藤 真紀
  • 出版社/メーカー: 大月書店
  • 発売: 2006-08
  • ASIN: 4272210904
  • メディア: 単行本
  • amazon.co.jp詳細へ

という本がでているのを見て思い出した。


ところで、何の限定もなく"被爆"と書くと"原水爆の被爆"を指すんだなぁ。
"被曝*1"を広辞苑4版で引いたら"放射線にさらされること"と書いてあって"じゃあ放射能被曝はどうなるんだ"とか思ったり。
明鏡国語辞典で引くと"放射能にさらされること"と書いてあって"放射線にさらされるのは被曝じゃないんだ"とか。
色々と混乱が見られるなぁ。"唯一の被爆国"らしからぬ状態ではないだろうか、とか。


追記
「かくいうお前も"放射能"という言葉をぞんざいに使っているじゃねぇか」とツッコミを入れた人は合格。

なぜ"ヒバクシャ"なのか [etc]

整理しよう。

ヒバクシャになったイラク帰還兵―劣化ウラン弾の被害を告発する

  • 作者: 佐藤 真紀
  • 出版社/メーカー: 大月書店
  • 発売: 2006-08
  • ASIN: 4272210904
  • メディア: 単行本
  • amazon.co.jp詳細へ


被爆
広辞苑(第4版)での第一義は「爆撃をうけること」。次が「特に原水爆の被害を受けること。放射能を受けること」


被曝
広辞苑(第4版)では「放射線にさらされること」
明鏡では「放射能にさらされること」
goo辞書では(三省堂だっけ?)「放射線や化学物質にさらされること」


放射能
第一義には「(放射性物質が)放射線を出す現象、またはその性質」だが、社会的には放射性物質と同義であることが多く、上の被爆、被曝での説明もそう考えた方が自然。またここから先もその様に扱うことにする。


イラク帰還兵に関して言うならば「被爆」は当てはまらないわけだ。
ところが「ひばくしゃ」を漢字で書く場合にはまたちょっと話が違う。「被爆者」の方が「被曝者」よりも圧倒的に多い(蛇足ながらATOKの辞書にも「被曝者」はない)。
少なくとも、「被曝者」とだけ書かれることは少なく、「放射能被曝者」「放射線被曝者」と用いられることが多いだろう。


故に、苦し紛れながらも「ヒバクシャ」と書かざるをえなかったのではないか?
話が米兵に限定されるならば、カタカナ表記もそれなりの雰囲気を持つし。
と邪推したわけだ。

*1 "ばく"の漢字に注意。