過去の日記

2006-08-02 [長年日記]

「無限論の教室」の不思議 [book]

ちょっと釈然としないことがあったのですが、調べる手間が惜しいので見切りで書いちゃうことにします。


お題は、

無限論の教室 (講談社現代新書)

  • 作者: 野矢 茂樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売: 1998-09-18
  • ASIN: 4061494201
  • メディア: 新書
  • amazon.co.jp詳細へ

の章立てについて。
本の内容については

http://www.materia.jp/diary/20060518.html#p02
http://www.materia.jp/diary/20060531.html#p06
http://www.materia.jp/diary/20060621.html#p03

あたりで書いてきた。

第二週 アキレスと亀・自然数は数えつくせない
第三週 チョコレートケーキ・パラドクスへの解答・可能無限と実無限
第四週 全体と部分・キリンとカバ・次元の崩壊
第五週 実数・独身制作器としての対角線論法・喫茶店のネコ進法講義
第六週 実数とは何か・ピタゴラスの豆大福・余興
第七週 マジタ・ベキ集合と概念実在論・羊羹の思い出
第八週 一般対角線論法・無限の無限系列ほカントールのパラドクス
第九週 土手の散歩・ラッセルのパラドクス・嘘つき・自己意識の幻想
第十週 直観主義・パラドクス断罪・虚構と排中律・ブラウアーの手袋
第十一週 暑い部屋・形式主義はいかにして排中律を取り戻そうとしたか
第十二週 ゲーデルの不完全定理・G・インドのとら狩り

という章立てになっている。第九週*1あたりから「無限論」とかけ離れていってやしないか?
けれど、読んでいてあまり違和感はなかった。
なぜか?

ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))

  • 作者: 吉永 良正
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売: 1992-12
  • ASIN: 4061329472
  • メディア: 新書
  • amazon.co.jp詳細へ

と同じ流れだからだ。


ここでまた新たな疑問が湧く。「無限論の教室 (講談社現代新書)(野矢 茂樹)」でなぜゲーデルの話をしなけりゃならない?
仮説の構築は可能だ。

「無限論の教室」は無限論について書きたかったわけではなくて、ゲーデルの不完全定理を「哲学」の俎上に乗せるが真の目標だった。

だから、実は無限論などどうでもよかった。可能無限の世界などどうでもよかった。可能無限の世界――可能無限が構築する数学で、三角関数がどうなるのか? とか、極限や微分や積分はどう定義し直されるべきなのか? とか、数学の本たろうとするならば触れなければならないことにノータッチなこともこの仮説が説明してくれる。


本当ならここで私は調べなければならないことがある。
ゲーデルの不完全定理についての解説本、それも数学を本分としない人向けの解説書を書こうとすれば、「ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))(吉永 良正)」と同じ章立てになるのはそれほど不思議ではない。
その様な他の解説本をあたって、章立てがどうなっているか調べるべきだった。
でもそれをやっていない。


もし仮に、他の不完全定理についての解説本について章立てを調べてみて「ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))(吉永 良正)」の様な章立ての本が無かったとしたら?
無限論の教室 (講談社現代新書)(野矢 茂樹)」って、まさか、「ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))(吉永 良正)」を下敷きにして書かれた、なんてことはないよね?
いやいや、もし仮に、って話であって確証はないけれど。


ただ、「無限論の教室 (講談社現代新書)(野矢 茂樹)」なんてタイトルをつけておきながら、なぜ「可能無限が構築する数学」に全く興味が無いような素振りで書かれていて、かつ「ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))(吉永 良正)」と同じ章立てになるのか? という深い深い疑念が湧くのは抑えきれない。
それは「この著者、本当は無限論なんてどうでもよかったんじゃないの?」という疑念……。


追記
改めて読み返してみると、なんかすごい敵対心に溢れる文章ですな。
ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))(吉永 良正)」のまえがきからちょっと引用。

本書をお読みになれば、「数学とは結局、思想なんだ」ということが、納得していただけるのではないかと思います。

本当に納得できるかどうかはさておくとして(個々人の問題だし)、この2つの本がネガとポジの関係にあると、そう考えるに十分なまえがきだなぁ、と改めて思う。
無限論の教室 (講談社現代新書)(野矢 茂樹)」の読書中に強い違和感を覚えたのは、「ゲーデル・不完全性定理―"理性の限界"の発見 (ブルーバックス (B-947))(吉永 良正)」を読んでいたという個人的な体験に依るところも大きいだろう。

トワイライトゾーン [hatena][movie]

子供の頃に見た、白黒ホラー映画についての質問です。
内容はカセットテープかフィルムテープのテープ部分が人を襲う、というものです。
http://q.hatena.ne.jp/1154287977

回答がでてこない。私もそんな映画は知らない。
と、いうことで、きっとこれは映画じゃなくて、テレビシリーズの1エピソードなのではないか?
トワイライト・ゾーンや事件記者コルチャックの様な有名所なら、わりと早く回答がつきそうなので、そうではないと思う。
でもとりあえず調べてみた。すると、

http://www.twilightzone.org/

なんて直球なドメインを見つけた。


TZ EPISODE FINDER

EPISODE FINDER が面白かった(How to use は http://www.twilightzone.org/html/tzatv_ei.html)
カテゴリをクリックすると、サブカテゴリがでてくる。なんてことはない UI だがアイコンが格好いい。
カテゴリに"2ND CHANCE"なんてあるのがまた格好いい。


サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 新城 カズマ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売: 2005-06-16
  • ASIN: 4150307458
  • メディア: 文庫
  • amazon.co.jp詳細へ

p259
――駄目よ、そんな分類法じゃあ!
――どうして?
――本質的じゃないもの。作品の発表年代とか、時代区分とか、時間移動手段とか、旅行先で起きた事件の種類とか……コージン、あなたどう思って? いいえ、いうまでもないわ。あのですね。涼くん、分析部門は日帰り旅行の予定表づくりではないのよ。
――そ、そりゃそうだけどさ。
――だったら! 卓人なら分かるでしょ? TTにおける最重要観念といえば? なにゆえ人はTTを夢想し、希求するの? TTの何が、私たちの魂をこんなにも揺さぶるの? さあ、答えは?
しばらく考えてから、ぼくは答える。響子なら確実に満足するだろう簡潔な惹句を。
          セカンド・チャンス
――『二度目の機会』


ついで。

サマー/タイム/トラベラー (2) (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 新城 カズマ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売: 2005-07-21
  • ASIN: 4150308039
  • メディア: 文庫
  • amazon.co.jp詳細へ


結局、元のはてなの回答と思しきものは見つからなかったのだけど。

血液型……占い? [hatena]

「血液型占いは日本だけ」のようですが、
http://q.hatena.ne.jp/1154362404

「血液型占い」じゃなくて「血液型による性格判断」の間違い。
それに日本だけじゃなくて韓国も。

血液型 日本と韓国 - Google 検索


「占い」の意味を勝手に増やすな。

Aptana [tech]

はてなブックマークですごい票をたたき出していた、JavaScript,HTML,CSS エディタ。

Aptana | Download Aptana Studio 3.1.1

最初にJRE付きのインストーラをダウンロードしてしまって、インストールしかけたところをキャンセル。JRE無しの方で再度。
さて、html を開いて……文字化け。
charset で EUC-JP を指定していたのがあっさり無視されているらしい……。
終了。


というか、Dreamweaver 持ってるわけだし……。

ノートPCをセカンドディスプレイに [hatena]

自分のパソコンをトリプルディスプレイにしたいと思っています。コストをなるべくかけずにやりたいので、メインで使ってるのデスクトップ型PCとノートPC2台でやりたいと思ってます。
(略)
サインはVGA(略)を見つけました。


この商品以外にこんな感じのものはないでしょうか?
http://q.hatena.ne.jp/1154529350

……サインはVGAを使って、どうやって、ノートPCの液晶をデスクトップPCのディスプレイとして使うつもりなのだろう?


まぁ、

broken link

こんなのはあるけど。
でもセカンド(以降の)ディスプレイになる方のOSは、無料で利用できるのがいいよなぁ。
他にいいものはでてこないものか。

*1 章のタイプミスではない。講義に見立てているので週になっている。