過去の日記

2007-05-18 [長年日記]

「管理する」ということの本質に迫るには [徒然]

ある日、

構成管理の上で問題だと思うことを挙げてください

てな依頼がグループ全員に発信された。

色々集まったようだったけど、その答えを見ていると「構成管理」というのが何なのか、誰も理解せずに話しをしている様に見えた。


だから、

「構成管理」ってどういうことでしょうね?

という質問を発してみた。
特に「正解」は用意していなかった。
その辺は、本なりWebページなんかを見ればたぐり寄せることができるからだ。

ただし「間違い」は予め想定しておいた。
果たして、ただ一人を除いて、その想定していた「間違い」な回答を返してくれた。


その「間違い」とは、

○○を管理すること

という形。

そう。
ほぼ全員が、「管理」という言葉を、実際何をやるのか? というレベルに落とし込んでくれなかった。
実際何をやるのか? というレベルで考えていた人は、結局いなかったのだ……。


それでは管理するという仕事はできない。
敢えて「管理する」という言葉を言い換えてみよう。

○○の変更を監視し、それらが発生した時に正しいアクションをすること

という感じではないだろうか?

例えば、

顧客管理ってどういうことでしょうね?

という質問をされた時に、「顧客の情報を管理すること」とか答えたら叱られるに決まっている。
顧客管理とは、顧客の状況が変わったときに然るべき保存先(DBだったり台帳だったり……)にそれを反映させること、だろう。

そのために、どの様な情報を監視すればいいのか? 情報が変わったらどういうアクションを取るのか? をちゃんと決めておくことも「管理する」の範疇だ。
一つ(いささか時代遅れな)例を挙げるなら、「Fax番号が変わった」ら、「短縮登録されていないかを確認しFaxの設定を変える」というようなイベントとアクションの対応付けだ。


「構成管理」ってどういうことでしょうね?

という質問を発した時に期待していたのは、「構成」の部分を別な言葉、具体的な動作で言い換える回答ではなかった。
「管理」の方を言い換えて欲しかった。

さて、始めに書いた、

構成管理の上で問題だと思うことを挙げてください

という問いに対して返ってきた答えは、果たして、何かの役にたったのかしらん?