2007-05-13 [長年日記]
■むこうぶち 19
珍しく正統派の(?)イカサマが主題の話。
卓外の
観客 を想定しての手品 ショーです
という台詞が出てくる。
なかなかどうして自己言及的である。
"握り"や"抜き"といった手技を描いた麻雀漫画というのは、まさに読者=観客を想定してのショーに他ならない。
全自動卓がメインになっていて"積み込み"が消えてしまった時代なので、今まであまりイカサマ、特に手技はこの漫画には出てこなかった(多く出て来たのは18巻の「雪」ぐらい。あとは3巻と10巻ぐらいか)。
この漫画で手技を扱うには、アクロバティックに"劇中ショー"の形にせざるをえなかったのだろうなぁ。
そうでもしないと、
外から丸見えの無意味な技ですぜ?
というツッコミをいれたくなるような半端な話になったことだろう。
そんなわけで、うまいなぁ、でも苦しいなぁ、と思いながら読んでいた。