2008-12-24 [長年日記]
■デジカメに1000万画素はいらない
本の内容は「デジカメの使い方」とでも言えばいいか。
冒頭で「高画素化はデメリット」と言いきっているのは小気味いい。
大雑把に書いてみる。
サイズの多様性が無くなって、コンパクト機は同じ様な形になってしまっている。そうするとCCDの大きさ自体も変化がない。同じ大きさのCCDで高画素化すると1つの感光素子に入る光が弱くなる。ノイズも出やすくなり、色の階調も薄くなる。したがってそれをソフト的に補うことで解決する必要が生じる。元々階調が薄くなっているのを補うことになり、多彩な色が入っている風景写真などで、それらが均一化された様な画(え)になってしまう。
と、これはもちろん、同じ景色を古いデジカメと新しいデジカメで複数撮った写真と、複数ページに渡っている本文を「私が」要約してしまったものなので注意。
そんな枕で始まるが、その後に続くのは「今、もしこんな仕様のデジカメが出たら即買うだろう」という、著者の理想のデジカメの話。
つまり、今の技術力で数百万画素程度に立ち返って、デジカメのメリットを最大限に考えればこんな風になるだろう、ということ。
しかし、商品の企画開発の関係上、そのようなものが現れてくる可能性はほぼないとした上で、今のデジカメとのつきあい方の話となるわけだ。
ここはごく基本的な話から、tipsみたいなものも含まれるが、結局のところ、
とにかくバンバン撮れ
につきるのではないかと。(著者の意見でもあるし、私の意見でもある)
そのためには、常に持ち歩きなさい、気が向いたらすぐに撮りなさい、同じものを色んなモード、角度、距離で撮りなさい。
となる。
基本的な考えが私と同じだったのでつい買ってしまったが、「なるほどそうか」と思ったこともちらほらある。
私なんぞよりもたくさん撮っているし、基本的な知識もあるわけなので当たり前の話か。
全ページが、カラー印刷に使える紙になっているのでページ数は少なくてちょっとお値段高め。
本だけで見ると"割りに合う"かどうかはちょっと微妙だが、デジカメを数万円出して買っていることを併せて考えればいいかと。
デジカメの価値を高めるためのアイテムだと考えればよいと思う。