過去の日記

2015-11-25 [長年日記]

永遠の夜 ザ・ストレイン [novel]

ポスト・アポカリプスものって物語を畳むのが難しいなぁ。

すごく丁寧に展開している点が、"展開が遅い"と感じられるところがあってちょっとつらかった。ライトな小説や短編を最近続けていたせいで、"感じられる"だけだとはわかっているけど。

なにしろかなり細部まで詰められた展開だったから。
もうこの展開しかないという感じの、どんでん返しも特にない"物語を畳む"と呼ぶべき見事なものだった。
逆に、もうこの展開しかないと思わせるだけの積み重ねがあったわけで、その辺がちょっとつらい感じだったり。

永遠の夜 (上) (ストレイン)

  • 作者: ギレルモ・デル・トロ,チャック・ホーガン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売: 2012-11-09
  • ASIN: 4150412693
  • メディア: 文庫
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永遠の夜 (下) (ストレイン)

  • 作者: ギレルモ・デル・トロ,チャック・ホーガン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売: 2012-11-09
  • ASIN: 4150412707
  • メディア: 文庫
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基本的にヴィジュアル先行な感じで小説の愉しみには乏しい感じがした。


2015-11-19 [長年日記]

謎の放課後 学校の七不思議 [novel]

「踊り場の花子」が恐い。いやマジメに。

謎の放課後 学校の七不思議 (角川文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売: 2015-08-25
  • ASIN: 4041031826
  • メディア: 文庫
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中盤から終盤への、じわじわと、雰囲気が変わっていないのに、変わっているように想像させる感じが、よい。


2015-11-17 [長年日記]

屍者たちの帝国 [novel]

屍者の帝国じたいワトソンがでてきたりとパスティーシュ的要素があるから*1か、全体パスティーシュ集みたいになっていて、それは残念だったか。
でもシェアード・ワールドということもあって統一感があって、一気に読めた。
後ろの2篇、坂永雄一「ジャングルの物語、その他の物語」と宮部みゆき「海神の裔」が特によかった。

書き下ろし日本SFコレクション NOVA+:屍者たちの帝国 (河出文庫)

  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売: 2015-10-03
  • ASIN: 4309414079
  • メディア: 文庫
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*1 まだ読んでないけど。


2015-11-12 [長年日記]

ノーゲーム・ノーライフ [novel]

9割引だった隙に買ったので読んでた。

ノーゲーム・ノーライフ 文庫 1-10巻セット (MF文庫J)

  • 作者: 榎宮 祐
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売: 2019-01-23
  • ASIN: B07MWQ9C5Z
  • メディア: 文庫
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感想は……高校生のころに(今で言う)ライトノベルを読んでたころの感覚を思い出す感じ。


2015-10-22 [長年日記]

数学の大統一に挑む [book]

面白い読み物だった。
数学の本ではない。
数学者の本。

数学の大統一に挑む

  • 作者: エドワード・フレンケル
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売: 2015-07-13
  • ASIN: 4163902805
  • メディア: 単行本
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ユダヤ排斥運動時代のソヴィエトで、彼がいかにして数学者になったのか。
研究者のコミュニティはいかにして作られるのか(そしていかにして壊れるのか)。

著者の主眼は、数学の、数学を研究することの面白さはどこにあるの? というところにあるのだろうけど、読んでみれば研究者ってどんな風に考え、どんな仕事をしてるの? という視点が面白かった。


p225
人に教える方法を、あなたに教えられる人はいない。