2009-07-28 [長年日記]
■僕たちの終末
結構面白いのに、キャラクターの造形がほぼ「メシアの処方箋」と一緒なのが残念。
メシアの処方箋を読んでしばらく時間をおいた方がよかったか。
ストーリーのアウトラインは宇宙船での終末回避地球脱出もの。
太陽活動が活発になり、人類の死滅が確定的になった未来の話。
特徴は計画のポリシーが「駄目でもともと」なこと。
計画の発案も実行も民間ペース。
しかし主人公含め登場人物のほとんどが畑違い。
お上がやれないなら自分たちで、という発想。見切り発車してでも誰かが始めないことには、絶対に無理だろ? だから始めたんだ。と言うだけの主人公。
そうして、いろんな人・団体を巻き込んで、宇宙船の建造は実現へと向かう。
しかし……。
宇宙船のコンセプトは奇異。だけどなんか納得してしまう。
マスコミに向けて、そのコンセプトを説明する登場人物は、まるでこれまでのSF作品群の欺瞞を暴いているようにも見える。