2015-03-21 [長年日記]
■ジェノサイド
「人智を越えた知能」という難しい課題をよくぞ書き切った(といいたいところだけど下巻の最後にちょっと不満)。
すごく精緻なプロットと筆力は圧巻で、アフリカで生まれた「人智を越えた」知能を持つ存在を巡るタペストリーのような物語。
その複雑な状況をすべて操っていると読者に感じさせることに成功していて、それが文として書かれた「人智を越えた」という表現以上に「人智を越えた」存在のリアリティを作っている。
一気に読み切った、これはすごい小説。