過去の日記

2014-09-19 [長年日記]

古書店主 [novel]

相当に地味ではあるが、構成や文はしっかりしている。
ミステリィやサスペンスと呼ぶには及ばず、何かのジャンルではなくて、これはただ「小説」とだけ呼ぶべきか。

古書店主 (ハヤカワ文庫NV)

  • 作者: マーク・プライヤー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売: 2013-12-19
  • ASIN: 4150412960
  • メディア: 文庫
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舞台はパリ。
主人公が、旧知の路上の本売りブキニストから稀覯本を買った直後。ブキニストの老人は連れ去られる。
大変な価値を持っていた本、古書のコレクターを父に持つ女性ジャーナリスト、今は前線を退いたCIA所属の元同僚、パリ古書店組合サンディカ・デ・ブキニスト・ドウ・パリの新しい組合長。

なにもかもがあやふやな状況の下、話は進む。
飽きないが、けれど熱中というほどではなく、不思議なテンポの作品。