過去の日記

2013-01-16 [長年日記]

ひとり百物語 [novel]

ひとり百物語 怪談実話集 悪夢の連鎖 (幽ブックス)

  • 作者: 立原透耶
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売: 2012-12-07
  • ASIN: 4840149151
  • メディア: 単行本
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第二十四夜 地震博物館

「ここは数百人の子供が一気に押しつぶされて、亡くなった場所、学校跡です。遺体は発見されていません」
(略)
「そう、掘り出そうとしたら建物が崩壊して危険だから。ここには多くの遺体がそのままになっているんだ。とても写真なんて撮る気になれないよ。地震のあった年は、ずうっと異臭が漂っていたそうだよ。でも、もう臭いはない。みんな骨になったから」

他のエピソードの、どんな怪異よりも、この部分が一番ゾッとした。
もっとも、事実かどうかは判断できない。しかしこれは百物語。他のエピソードだって、事実かどうかは、判断できない……。