2012-01-13 [長年日記]
■PTAは加入も脱退も自由な団体です、という話
「入退会自由な PTA を求めて」という題で、教育課題研究発表会で保護者の方がお話をされたらしい。
おっと残念。アンテナに引っかかってなかった。事前に知ってたら、実際に見たかったところなのに。
PTA会則の表紙「前文」から。
(略)父母教師会は、父母と教師による自主的な教育関係団体である。従って本来は加入や脱退も自由なものではあるが、その目的から見て、父母と教師の全員加入が望ましい。
「本来は加入や脱退も自由なもの」は明にされている。
ただしその後に続く文が象徴しているように、運用はそのようにはなっていない。
特にPTAの脱退のための規定はなく、とりわけ会計についての取り扱いが曖昧なところは問題。
発表ビデオにあった通り、会費の徴収についての問題も残る。
新入生児説明会の時点でとりわけ説明もなく、「加入が自由なもの」と書かれている会則の配布も入学式の日になっている。
会則の配布(入学式)から、実際の総会(同日に委員選出会)までは間があるので、その中で加入が自由であることに気がついて、行動を起こすための猶予は確かにないわけではない。ただこのタイミングでPTAに対して説明を求めることができる人は、そうはいないだろうな。
多分、実際に退会を希望する人がでてきたら、色々な問題が出てくると思う。
今まで曖昧なまますませてきたところで齟齬をきたしていくだろう。
会計も然り、行事の開催も然り、プリントの配布も然り。
今まで「全員が加入していること」を前提に組まれていた業務を全て見直していくことになるんだろうな。
そうなったときが前文に掲げられた「本来は加入や脱退も自由なもの」という記述の真価が問われるはず。
「全員が加入していること」が前提に組み込まれていることが変なのであって、誰か実際に退会を望む人がでてくればいいのだろう、と思う(ていうかあんたがやれ、って話になる?)。
感覚的には、「全員が加入していること」を前提としない方がPTAの活動はより「PTAらしく」なるんじゃないか、とか思う。
PTAという組織は、目的こそ「児童の幸福と健全な成長を図ること」なのではあるが、活動はあくまでもP会員とT会員こそが主役である。
うちのPTAには学年委員会なるものがあって、学年ごとに予算が与えられ、行事を行う。
今年、下の子は親子ドッジボール大会だった。
けど、これ、PTAの行事としてはちょっと変。
子どもと一緒に参加できるような行事でないと、なかなか親が集まってくれないという事情は、ある。
本部役員としてもできればそういうのではなく……となるんだけど、参加者が集まらないという事情があると許容せざるをえない感じ。
しかしここで、PTAに入会していない人がある程度いるという状況になると、逆に上の様な行事は難しくなるんじゃないか。
親がPTAに入っている子と入っていない子が混ざっている、という制約があるほうが「PTAらしい」行事を志向するんじゃないか、という妄想。
とりとめもなくフェイドアウト。
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