過去の日記

2015-08-08 [長年日記]

幽霊なんて怖くない BISビブリオバトル部 [novel]

ビブリオバトル部の2冊目。
ビブリオバトルは2回あって、テーマは「恐い話」と「戦争」。
恐い話の回、明日香先輩のテーマはとてもよかった。キャラクタごとに紹介する本のテーマが偏っている、という設定は、物語上のメリットでもあるけどこういう形で発揮されるととても光る。
空が紹介した一篇は、最後の最後に牙を剥いてくるタイプの短編で確かにとても「恐かった」。なんで読んだか思い出せなくて多分借りて読んだんだろうなぁ。

幽霊なんて怖くない BISビブリオバトル部

  • 作者: 山本 弘
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売: 2015-06-21
  • ASIN: 4488018211
  • メディア: 単行本
  • amazon.co.jp詳細へ


途中、出てくるやりとりが、

「この際だから、あなたに教えておく。外見以外で男子が女子に期待するものは二つしかない」
「二つ?」
「"バカ"と"清純"」

で、

プロジェクトぴあの [novel]

その"バカ"と"清純"からほど遠い結城ぴあのが主人公(ある意味では清純ではあるのだろうけど)。

プロジェクトぴあの

  • 作者: 山本 弘
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売: 2014-08-19
  • ASIN: 4569820263
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • amazon.co.jp詳細へ

地球移動作戦の冒頭、1行で説明されているエピソードを一冊使ってやった話。
"天才"をキチンと書くって結構難しいのだけど、さすが。"マッド"なだけでも、"なんでも知っている"だけでも成り立たない、常人とは隔絶しつつも物語中の人物として魅力的でもあるように書かないといけない。
そういう、難しいラインを見事にクリアしたと思った。
大変面白かった。