過去の日記

2014-07-03 [長年日記]

ハリウッドの恐怖 [novel]

ロバート・ブロックはいわずとしれた映画「サイコ」の原作者。
短編の名手という印象がある。
さらに井上雅彦さん編でのアンソロジーということで期待大。

予期せぬ結末3 ハリウッドの恐怖 (扶桑社ミステリー)

  • 作者: ロバート ブロック
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売: 2014-05-31
  • ASIN: 4594070450
  • メディア: 文庫
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で、真ん中ぐらいまで、確かにすごく"うまい"のだけれど、なんかぐっとくるものがないなぁ、などと思ってしまった。
ところがところが、後半巻末からの4作品はどれもすごい!
「心変わり」「弔花」の、わりと安定のオチながら、それを雰囲気たっぷりに書き切っている。
「ムーヴィー・ピープル」はもう圧巻。発想も凄いし、描き方もすごい。手紙のところが読んでいてゾクゾクするぐらい。そのあとのオチはもうそこまで来たら予測できるものだろうけど、それでも最後の1文が、オチの顕れ方が非常にスマート。


あ、あと中ほどの、「プロットが肝心」はまさに井上雅彦さんの好みの作品だったろうなぁ、と。