過去の日記

2011-02-03 [長年日記]

ゾンゲリア [movie]

面白い!
タイトルでスプラッターかスラッシャーかと思ってしまうがさにあらず。格調さえ感じるほどの、むしろゴシックホラーかという雰囲気。(私には違いをちゃんと説明できないが、モダンホラーの範疇ではあるらしい)

ゾンゲリア [DVD]

  • 監督: G・Aシャーマン
  • 出演: ジェームズ・ファレンティーノ
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • ASIN: B002HXO6P8
  • 発売: 2009-11-27
  • amazon.co.jp詳細へ

もちろんゴア描写が無いわけはないが、被害者側の特殊メイクなんかよりも、今まさに殺されようとしている人間の周りで"笑って!Smile”と言いながらカメラを回している老若男女たちの方がよっぽど怖い。

しかしこの映画、「包帯でぐるぐる巻きにされて身動きできない人物の目先に注射(針)を突きつけている美人ナース」という超有名なスチールがある。ジャケットにも当然のように掲載されていて、それが怖くて借りられなかったという経験あり。実際に見たら"さくっ"としたもので全然問題ない。やっばりスチールを見てる方がよっぽど怖い。(あ、前の段落と同じ結びだ)

最大の功績は(「エイリアン」で大成功した直後の)ダン・オバノンと、ロナルド・シャセットのコンビの手による脚本。ゾンビものというよりは、むしろヴードゥー・ゾンビーものに近いかもしれないし、あるいは、ラヴクラフトのエッセンスすらも感じられる(オバノンがラヴクラフトやディックに傾倒していた、とする本もある。IMDbなんかもあたってみたがそういった記述は見つからず。ところで、IMDbのエントリはなんでZongeriaなんだろ? これって邦題のはずなのに)。

ゴシックホラー風の静かな描写、ペシミスティックな結末。面白かった。