2010-03-10 [長年日記]
■1984年
1Q84じゃないよ。オーウェルの一九八四年だよ。
反ユートピア小説──ディストピア小説の白眉。
ガジェットやディテールに凝る以外に、ディストピアを描くという点でこの小説を超えることなんかできるのだろうか……。
これを読むと、TRPGパラノイアで描かれるパロディとしてのディストピア、アルファ・コンプレックスが如何にパロディなのかということが感じられて面白いなぁ。
TRPGでのキャラクターとプレイヤーの同一視と乖離のメカニズムが、一九八四年でいう二重思考と同種の仕掛けであり、そしてそれを"遊び"として楽しんでしまうこと人間の懐の深さもまた面白い。
パラノイアについては(長いアイマスMADだけど)このシリーズが面白いかも。
一九八四年は、1984年に映画化されているのだけど、いったいどうやったんだろう? という意地の悪い興味もでてきた。
スター・ウォーズやE.T.よりも後なんだよな。
あー、これは一度目の映画化の方かな?
え?
カスタマー・レビューを見たら、ピーター・カッシングが演じたテレビ版があるみたい。へー。
■ペイパーカット
一九八四年の合間に、隙を見て読んだ。
読み始めればあっという間。
ヤングアダルトの叢書のものとは違い、大人を主人公にできるのが面白いな。
うーん、登場人物への投影という点で、自分が歳を取ったことが影響しているのかしら。